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『とりあえずご飯できてるから下に来いよ』
芳に促されて葵はスエット姿のまま階下へと降りる。
…………
向かい合っての無言の朝食…
顔だけ見ればまるで鏡のよう………
しかし違うのは髪の色と、肌の色…
葵は色白で漆黒の髪…
芳は少し日に焼けた肌に金色に近い色素の薄い髪…
外見だけではなくその姿は内面の差を映し出しているようだ……
『……んで?今日はどうすんの?』
朝食を全て食べ終えた芳が口を開いた
しかし葵はまだ食べ途中……
葵は口に入っているものを珈琲で流し込みながら答える……
『芳には悪いけど……行かないよ…行っても意味ないし……』
芳の瞳は葵に向けられているが
葵は瞳を合わせようとはしない………
芳はまた溜め息を吐くと
『そう言うと思ったよ。』
と苦笑いを浮かべていた
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