ヒ ト ツ

―†―

なんとか電話を切ることができた芳は葵の部屋をノックする

『葵？大丈夫か？』

『…………』

返事が来ない……

たまにあるのだ…
芳には理解できない葵の行動……

『葵！返事は？』

『…大丈夫だよ…』

『だったら下に来て、片付けしよう？』

『…あとで僕が全部やるから芳は学校に行きなよ…』

葵は芳と顔を合わせることができないから必死に芳を遠ざける………

しかし芳はお構い無し。

『今日は学校、行かないし～予定は葵を病院に連れていく事だから～』

少し茶化す芳……。

『…もう少ししたら、下に行くから少しほっといて……』

『わかった…』

そして芳は階段を降りていった………

葵の頬には涙が伝っていた―――――…………

それが葵が芳に顔を合わせられない理由――――…

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