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「・・・目を覚ませ・・・!!」
自宅へと急いで帰宅し彼女を寝室に運び雨で濡れた箇所をタオルで拭いていくが、体温は一向に上がらない。人口呼吸をしても反応が返らず、つけっぱなしの暖房も毛布も常備してあるが役に立たずそこらへんに放置している。
彼女の手を握ってもすぐに温もりは消えうせてしまって、このままでは死んでしまうかもしれない。
エリックは焦燥感に掻きたてられマイナス思考にしかならなくなってしまっている。
「お願い・・・目を覚まして・・・!」
エリックの刹那の想いは届かず彼女はまだきつく瞼を閉じたままだ。
「早く・・・早く・・・!」
「エリック!」
「翔矢!」
寝室を乱暴に開けて入ってきたのは、白衣姿で眼鏡を掛けている黒髪の青年だった。
エリックは絶望的な顔を明るくさせたが、翔矢の顔には深刻さが混じっておりすぐに彼女が眠っているベッドへと急ぎ手を取った。
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