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「冷たっ・・・!暖房こんなにつけてんのに・・・!雨の中にどれ位いたんだっ!?」
「わかんないけど、結構居たと思う!人口呼吸もしたけど、目を覚まさないんだっ!」
「起きないって・・・!?電話をしてきてから一度も・・・・!?」
「ああ!体温がどんどん低くなってってるんだ・・・!!」
「・・・まずは体温を取り戻すことが優先だ!」
脈を計り、胸に耳をあてると小さいながらも心音が聞こえてくる。だけど、呼吸をしていない状態だ。生きているのか死んでいるのかはっきり言ってわからない、翔矢は携帯電話を取り出し、ダイヤルを押した。
「エリック!彼女を風呂場へ連れてけっ!!湯は沸いてるだろっ!ぬるま湯で体温が上がってきたら少しずつ湯の温度もあげろっ!」
「着物のまま!?」
「着させたままで良い!間違っても熱湯にするなよっ!心臓止まっちまうからなっ!」
「わかった!」
彼女を抱えエリックはバタバタと足音を立てながらバスルームに消えていく、翔矢は耳元に携帯電話を押し付けた。
「先輩、力を貸してください」
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