『入学』

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なんだと? 「バカだけど、バカじゃな―…っ!?」 バカだけど、バカじゃないんだよ!! って言おうとしたんだけど、後の言葉が出なかった。 だってそこにはアホなくらい綺麗な男の子がいたから…。 …聞きたいんだけど、人間にあれほどまでの美男子がいる!? 女の私よりも綺麗なんですけど(泣) 驚きと憂鬱が混ぜ合わさったような複雑な気持ちで、私はその失礼な美男子を見ていた。 不振に思ったのか、彼は眉をひそめ喋りだす。 「ここはアンタみたいな人間が来るところじゃないよ。 暗くなる前に帰ったら?」 「っな、今日から私ここの生徒だもん!」 そう叫ぶと、彼はすごく驚いた。
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