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大袈裟なその反応に母親は爆笑した。
「あははははっ!
こっ…これは魔法なの。
ユウが大きくなったら、この世界を守る姫になりますように…。」
母親の言葉に耳だけを傾け、ユウは自分の胸元をジーッと見つめた。
そこには沢山の葉と棘のあるつるたちが描かれていた。
母親はその模様に手をあて、目を瞑ると囁くように呟いた。
「この模様は誰にも見せてはダメよ。
あなたの命を守るため…約束を守ってね?」
「うんっ!!」
―――
*優side*
懐かしい…
この子は小さい頃の私?
もう一人は顔がわからなかったけど、あれは女の人だった
いったい誰なんだろう…
―ガバッ
「ここ…どこだっ?Σ
私、紗亜羅さんと一緒じゃなかったっけ…;」
周りを見渡すかぎり窓がない密室。
たった一つの出入口も鎖でぐるぐる巻かれていた。
なんか…嫌な感じ。
紗亜羅さんがいないし、なんか場所変わってるし。
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