『囚われの姫』

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はぁ、こんなやり取りする前に聞かなきゃいけないこどがある… のにスッカリ頭の中から抜けていた; 私は少し真面目な顔になり居ずまいを正す。 そして目の前にいるおかしな人に声をかけてみることにした。 「あの…」 「なんでしょうか?」 「ここは何処で、あなたは誰なんですか?」 「……」 「……;」 彼は無言で、綺麗な切れ長の目で私を見下ろす。 その圧力と密かに漂う妖艶さに、私は言葉が出なかった。 そんな感じで時間が過ぎたとき、その人が静かに話出した。 「…私は、麗婪(レイラン)。 ここは私の主人の御屋敷です。」 「えっと麗婪さん? どうして私が、ここのご主人さんの屋敷にいるんですか…? 私は紗亜羅さんてゆう女の人…いや、違うか。 男の人と一緒に学校にいたはずです。」
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