『囚われの姫』

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そうだよ…今さらだけど、私は紗亜羅さんと話をしてたんだ。 なのになんで? 眉間にシワが寄ってるのが自分でもわかってしまう。 だけどそうせざるおえなかったから仕方ない。 「…どうして。」 「それはご主人様がそう望んだからですよ、神無月 優さん…いえ、裏の姫君。」 ―バッ 麗婪さんの一言で、考えるとゆう思考が一気に頭から消え失せた。 私は目を見開き、その妖艶な日本人離れした顔を見つめる。 「裏の姫君…?」 聞き覚えのない呼び名に、私は戸惑いを隠せなかった。 姫なんて言葉で今まで呼ばれたことは……あ、る? “優、あなたがこの世界を守る姫になるの” 優しくて懐かしい夢を見た。 あの時の温かな微笑みが、頭の中で鮮明に映しだされた。 そうだ、あの女の人が言ったんだ…この世界を守る姫になれと。 誰なんだろう、あの美しい人は… どうして私はあの人と一緒にいたんだろう?
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