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ジリリリリ!
朝の恒例イベントとも言える、目覚ましがけたたましい音をたてた。
「うぐぅ…、くそぉ…、うるせえな…。」
この物語の主人公とも言える、鏡音 優はまだ眠い瞼を擦りながら布団から起きた。
とりあえず机の上にある目覚ましを止め、制服に着替えようと押し入れの上の縁にハンガーでかかっている制服を手に取った。
その制服を布団に投げ、パジャマを脱いでいると…
「ん?なんだこりゃ…」
なぜか谷間が見える。
「?????…!?」
すぐ近くにあった鏡の場所に行き、映し出された自分の姿を見た。
「………なっ、なんじゃこりぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
鏡の縁を鷲掴みし更に自分を鏡に近付けてみる。
「どおなってんだ!なんで俺の胸がこんなに膨れあがってんだぁぁぁ!」
自分の胸を見て驚愕する優。
まてよ…
「この声はなんだぁ?」
どお考えても男の声ではない。
「?」
この髪はなんだ。
髪は長く伸びており、背中まで毛先が達していた。
ちょ、ちょま、落ち着け俺!
いったん冷静になるんだ!
その時階段をのぼる音が…。
や、やばぃ!母さんだ!
落ち着いている暇はない!
そして階段をのぼる音が止み…
ドアが開かれた。
「飛び込めぇぇぇ!」
ドスン!バサッ!
「ちょっと優?朝からなに騒いでいるの!」
「……………。」
布団の中に隠れる俺。
「あんたなにしてんの。はやく用意をしないと学校遅れちゃうわよ!」
母さんはまだ俺の異変には気付いていない!
いける!
「ごめん母さん。なんか体調が悪くて、今日は学校休むわ。」
布団の中で調子悪そうにいう。
ぷちん!
え、いまのぷちんって、まさか!
「優!なに分かりやすい嘘ついてんだ!あんまガタガタいってんと、ブッ飛ばすぞ!」
ひぇ~、お母様お許し!
母さんは優が潜っている布団を渾身の力で剥いだ!
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