─プロローグ─

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午前04時59分                                              聖(ヒジリ)は最後の一本の煙草に手を伸ばした。                「何だ… ラス1かよ…」                 そう呟きながら、くわえたソレに火をつけると、パソコンの電源を切りおもむろに家を出た。 近くのコンビニに、次の煙草を買いに行くためだ。                           ガチャリとドアを開ける。       少し冷たい空気が、聖の頬に触れた。 外に出ると、ピィンと張りつめた空気と煙草が混ざりあった。 聖は大きく息を吸い込む…                何とも言えない至福の瞬間だ…                 いつからだろうか。 ここ最近は慌ただしく、こんな時間に外に出る事は無かった。
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