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グスッ
なんで私ばっかり
悔しいよ…
「どうしたんだい?」
声をかけられ見上げると
そこには20代前半のスーツを着ている男の人が傘を差し出す
スラッと背が高く大人な感じ
「ん?」
こんなときにナンパ!?
『いや。大丈夫です』
「待って!この傘持って行きなよ」
『え?でもそしたら』
「いいから」
『雨に濡れちゃうじゃん私はもう濡れてるから…』
「泣いてるのにほっとけないよ」
『え?』
「おれすぐそこに車停めてるし」
「制服だしコートはどうしたの?風邪引くよ。これ着てなよ」
肩に優しくジャケットをかけてくれた
ほろ苦い香水のニオイ
いいニオイ…
なんで優しくするの
グスッグスッ
『ずっずいまぜん…』
涙が止らないょ
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