False love

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False love

           ガシャガシャと 割れた硝子を踏みながらマギーの店へ戻った俺は ボトルラックから「カナディアンクラブ」の「シェリーカスク」を一本取出し グラスへ注ぐ                  『まぁ 座れ 悪い話しじゃ無いはずだがな』             『ホントに約束してくれるんだろうな?』              隣に座る「美少年」は「バズ」と名乗ったが 偽名だろう事は 端から判っているが 構わない               『考えて見ろ?… 何故 凜翁だけが此処へ来た?本来なら凜翁の部下がチームを組んで来たはず』           『あっ!……』               納得した様だが あともう一押ししておこう              『判ったと思うが お前達凜翁チームは 日本語が堪能な為に利用されただけ 詰まりは用無しだ   あとは捨て駒に使うだけなんだよ』                 『それを凜翁に伝えろと言うのか?』                バズの顔が急に曇り出した…… 仕方のない事だ…下級兵士のバズがサブリーダーの凜翁に トップの裏切りを告げるのは 些か酷と言うものだ               『凜翁は…… カルロの愛人だ…… カルロが凜翁を捨てるなんて 考えられない… ありえないよ』             
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