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昔から俺は
欲しいモノは
手に入れないと気が済まない性格だった。
あれも欲しい。
これも欲しい。
そして高2になった今でも、性格は生まれ持ったモノなのか変わる事はなかった。
「アイツと何話してたんだよ?」
「別に何でもいぃじゃん。龍夜…どうしたの?」
思いきり壁を叩く。
彼女の顔の横で握られた拳は、壁で擦りむけていた。
「いいから答えろよ!!」
どうせ他愛ない会話。
そんな事分かってる。
だけど
自分の中の意味不明な嫉妬の塊が心臓を叩く。
「…っもうヤだ…!!別れて龍夜…」
「!」
「あたしもう、龍夜と付き合っていけない…っ」
俺の剣幕に驚いたのか、
俺の胸妬深さに嫌気がさしたのか、
俺の事が好きじゃなくなったのか。
彼女の涙には、思い当たる節が多過ぎた。
頭の中が、ぐるぐる、ぐるぐる。
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