第1話:非血縁な君

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何も考えなくても…やっぱり身体は自宅へ帰る道を進むもんなのか。 機械的な自分に少し幻滅していると、俺の部屋にノックが響く。 「龍くん?お帰りっ」 ドアを開けた少女は、にこやかに笑った。 長い髪と、濡れた肌。 タオルを肩にかけている。 どうやら風呂上がりのようだった。 綺麗な顔をした彼女に、龍夜はふいっと顔を逸らす。 「…何か用?」 「あれ…龍くんご機嫌ナナメ?」 ナナメどころじゃねぇよ、ほぼ直線だ、と言いかけたが、面倒になって口を閉ざす。 童顔が特徴的な、2つ上の俺の姉貴。 っていっても、学年は1つしか変わらないが。 まだ残っていた水滴が、彼女の輪郭をなぞりながら床に滴り落ちた。 「つーか…そんな恰好で部屋入って来んなよ」 呆れ気味に吐き捨てる。 明らかに下着姿な俺の姉。 「え?あぁ、いーじゃん!姉弟なんだしっ」
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