山本 武

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天国のお母さんへ 私、好きな人が出来ました。 恥ずかしいけど、二人の馴れ初め、みたいなのを話すね…… 誰もいない墓場で、少女と言うには大人びていて、女性と言うにはまだ早い、そんな年頃の女の声がただ響いていた。 片目ではあるが優しい目をした女の眼前には、冷たい無機質な墓石が立っており、そこには雨村家と刻まれていた。 水に濡れた墓石が太陽でキラリと光り、女は続きを話し始めた……… ~貴方と歩む道~ .
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