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「……ふーん」
あたしは意味をよく理解していなかったがとりあえず相づちをうっておいた。
――それよりも、だ
あたしは山口くんについて聞かなくてはならない。
出来ればあたしだって今そんな話はしたくない。
この穏やかな時間過ごしていたい。
だけど今聞かなくては、きっと先のばしにしてしまう自分の性格をわかっているから。
あたしは決意を固め綾菜ちゃんに山口くんについて尋ねることにした。
――……よし!
「綾菜ちゃ……!」「しゅにん……!」
……かぶった~……。
「な、何、何?! 綾菜ちゃん?」
「いやいや、主任のほうから先にどうぞ!」
「いーや! 綾菜ちゃんから言って!」
譲らないあたしに綾菜ちゃんは観念したらしく、さっき言おうと思ったらしいことを「たいしたことじゃないですよ」と先に宣言して話しはじめた。
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