千夜の涙

15/21
前へ
/21ページ
次へ
 むせるような…甘い匂い。  氷鬼はたまらず吸い寄せられるように顔を近付けた。 「う…、んっ」  ビクッとして、氷鬼は慌てて顔を離した。 (何を…俺は…)  慌てふためく氷鬼の心を知って知らずか、少女の瞳がゆっくりと開かれた。  少し頬が赤くなっているのは気のせいか?
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!

14人が本棚に入れています
本棚に追加