千夜の涙

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 初めて細雪に会ったとき、氷鬼は人の姿で近付いた。  模写は完璧だったはずだ。  しかし、彼女は氷鬼が人でないことを分かっていた。  体が弱いはずなのに、いや、弱い分をその度胸と心の強さにしているのかもしれない。  その強さに惹かれた。
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