千夜の涙

8/21
前へ
/21ページ
次へ
 それと同時に、彼女を愛してしまった。  報われぬ想いである。  それには理由があった。  鬼の最上級の愛情表現は『食べる』ことであるから。  鬼は…氷鬼は、彼女を失いたくないと思った。  一時の愛よりも、見続ける…見守る愛でもいいと思った。
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!

14人が本棚に入れています
本棚に追加