380人が本棚に入れています
本棚に追加
アリスは考え込んでいる。
そして1つの結論にいたった。
アリス「教師よりも生徒として入り込む。」
クラロス「なんで生徒なんだよ??教師なら地下一階に部屋もらえるだろーに。」
クラロスは顔をしかめ理解できないという風に両手を顔の位置まであげるしぐさを見せる。
アリス「教師であればそれなりの立場があり動きにくい。だけど生徒としてなら色々動きやすい。
それに新任の信用ならない教師にすぐに地下一階の部屋を与えるとは思えないんだ。」
クラロス「なるほど。考えあってのことならそれでいい。」
アリス「生徒は生徒でも1番最低ランクの“緑”で入る。地下に近い一階にいれるからな。」
クラロス「魔法を使えるアリスが使えない振りをするのか??」
またまたクラロスはしかめた顔を作り、今度は頭を振った。
アリス「そうだ。なかなかに楽しそうじゃないか♪」
意外にアリスも乗り気になってきたようだ。
クラロス「じゃあさっそく準備をしよう。ちょっと電話を借りぞ。」
クラロスはおもむろに誰かに電話をし始めた。
クラロス「もしもし?モルか?俺だ。クラロスだ。今から言う物を揃えてくれ。まず、バレンティア魔術学校の制服に転校生入学書類、それからダテめがねに…それから…」
クラロスはモルという人物に必要な物を今すぐ持ってくるように命令した。
アリス「モルって悪いお友達か~?」
クラロス「いいお友達だよ!!」
数時間後、アリスの家にモルは来た。
もちろん必要な物を持って。
モル「あなたがアリス様ですか!?モルは…モルはアリス様に会えて幸せでございます。」
モルはいきなりアリスの手を握った。
アリスは驚いて目が点になり、顔を歪ませた。
クラロス「モルも少しだが魔法が使えるんだ。だが、才能がなかったみたいで途中で辞めたらしい。」
モル「モルはアリス様を尊敬しております!!」
モルは掴んだ手を上に下にした。
アリスの顔はさらに歪む。
アリス「あ、ありがとう…。」
クラロス「さぁ!本格的に始めますか!!」
最初のコメントを投稿しよう!