桜姫

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闇に包まれた心に光が差した 雨のなか駆けつけてくれた男の子 息を切らし、戸を開け 強く私を抱き締めた 私の色のない世界に淡い赤色の光が鮮やかに蘇った 男の子は私が眠るまで傍にいてくれた ずっと手を握っていてくれた 私が眠りに入る時、小さな約束をしてくれた 【…の時に…必ず…迎えに…るよ】 夢の途中で私は小さく頷く
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