桜姫

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次の日、目が覚めたら男の子はいなかった 外で戸を叩く音がして、私は男の子だと思って嬉しくて戸を開けた 知らない人が立っていた 私を迎えにきたと答える人達 笑っているのに冷たい顔 高そうなお着物を着た怖そうな人達 泣いて嫌がる私を冷たい手が抱き上げる 連れて行かれた場所で私は綺麗に着飾られた 帰りたがる私を捕まえ 指の先から足の先まで一から動きを叩き込まれる 此処では私の言葉が通じない その日から私は人形になった
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