帰宅

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時計は夜中の1時を過ぎていた。 今夜はお線香と蝋燭の火を切らさない様に 妹と二人で起きている。 とても寝られる心境ではない。 昨日、お母さんと話しをした内容を 改めて思い出す… 『互助会に入っているけど解約しようと思うのよね。最近近くに出来たセレモニーホールが以外と良いのよ~だからそこに変えようかと思って…』 『見学してみて良いと思うなら良いんじゃない?どちらにしても私の経験上、いざって時に判るようにしておいてくれれば…お財布とかに入れておいてくれると良いんだけど、最初に探し物する時は何時も持ち歩いている鞄とかを見るからね!』 こんな会話をしていたのは、 やはり何か気配がしたのだろうか… お母さんの鞄は事故後、救急車の中に有ったため、直ぐに手元には戻って来なかった。 お母さんが家に戻って来た少し前に救急隊の人が自宅に届けに来た。 鞄を開けてみる。 何処に行こうとしていたの? お財布や手帳を見てみる。 携帯電話も見てみる。
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