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俺は大学2年生の 滝川 昇。 今、成人式が終わったばかりだ。
「のぼるぅ~!もちろんこれからあそこ行くっしょ?」
能天気に話しかけてきたのは、小学生から一緒だった 唐沢 俊哉だ。
「当たり前だろ! 久しぶりにあの5人だけで行こうぜ!」 あの5人というのは、小学生時代からの幼なじみだ。 「よう、えらい久しぶりやなぁ」
笑顔で近づいてきたのは 森山 弘樹。 関西弁の友達思いのいいヤツだ。 「いやぁ、ホンマに久しぶりにやでぇ。もっと誘ってくれても良かったんと違う?」 弘樹は口を少しとがらせて言った。」
「そんなこと言って、どうせバイトとか言って断るくせに」 俺は答えた。
「へへぇ、お見通しって訳かいな。でもな、今の内にぎょうさんお金ためて、カッコイイバイク買うたるんじゃい」
そんなたわいもない話をしてる時に、後ろから2人の人影が近づいて来た。
「うす…。」
「みんな久しぶりだねぇ」
「あれあれ、まさかそういう関係ですか?お二人さん」 俊哉がヘラヘラしながら冷やかした。
「ちょっとぉ~、そういうの止めてよぉ」
無口の大柄の男は 山崎 大地。 柔道黒帯のすごいヤツ。
となりの女は 朝倉 沙織。 家はとなりで幼稚園からの幼なじみだ。何かと俺にうるさく言ってくる。
「昇!黙ってないで俊哉を静かにさせて!」 ほら来た。思った通りだ。
最近会っていないとは思えないほど、すぐに、そしていつの間にか心の壁はなくなっていた。
そして俺たちは、昔から行っていた店に行った。
その時にはまだ、これから起こる悪夢に全然気がつかなかった…。
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