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「かんぱ~い!」 もちろんビールを頼んだ。ここは中学、高校の時によく5人で来た。その時はビールではないが…。
「イヤッホー!初めてのビールやぁ」 弘樹は笑顔で言った。
「うそつけぇ~!高校の頃から飲んでたくせにぃ」 俊哉がすかさずツッコミを入れる。
「うっさいわ!酒とタバコはやってへんわ」
みんな大笑いした。
「でもさぁ、みんなでこんなふうにワイワイやるのって本当に久しぶりだよねぇ。最後に5人でこの店来たのいつだっけ?」 沙織はみんなに問いかけた。
「高校の卒業式の後…かな。」 大地は冷静に答えた。
「相変わらずクールやなぁ 大ちゃんは。ホンマに柔道黒帯とは思えへんわぁ。ハハッ、大ちゃんってさぁ いっつもハンバーグ定食注文するんやな。あきひんのか?前世はハンバーグか?」 弘樹は意味のわからないことを言った。
「これが好きなんだ…」 大地は軽くあしらった。
すると横から俊哉が「俺っちはいっつもスパゲティだよぉ~。へへへぇ~」 少し酔っているのだろうか?
「お前は昔からちっとも変わってないな」 おれは呆れながら言った。しかしその能天気ぶりが俊哉のいい所だ。
「あっそうだ!明日みんなであのタイムカプセル掘りに行かない?」 沙織は興奮しながら言った。
「あぁ あれか…」大地はビールを飲みほしながら言った。
「確かあの時、秘密の場所に埋めたんだよな。どこだったかな~?なんか秘密の暗号があったような気がするんだけどなぁ」 俺は喉まで出かかっている暗号を思いだせなかった。
「まぁそれは、明日行った時に考えればええんちゃうん?面白そうやし」
「まぁそうだな」 俺は妙に納得した。正直眠かったのかもしれない。
「じゃあ、そろそろ帰るか」 俺は早く眠りたかった。そして明日が待ち遠しかった。
「あぁ…。そうだな」 大地も眠そうに言った。
「仕方ないなぁ~。まだまだこれからなんだけどなぁー。」 俊哉は残念そうに言った。
「まぁ、明日もあるんだから。午前10時にここに集合ねっ!」 沙織は明日がよほど楽しめだったのか終始笑顔だった。
そして俺達は店を出た。 それから俺は記憶がない。いつの間にか眠りの世界に誘われていた…。
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