第一章:序曲の円舞曲

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アタラシャリス側の要所の村     此処はアタラシャリス側に位置する村、ルーシェリ。   ───…バタバタバタバタバタバタ…   「シルフィ!」 彼はシフィ・ブリテウス(15) 大きく手を振りながら目の前にいる相手に声をかけている。 どれだけ走ってきたのか、息が荒い。 「あ、シフィ…どうかしたの?そんなに急いで」 しかし、目の前にいる相手はゆったりとした動きで振り返れば無表情のまま尋ね返す。 彼はシルフィ・ブリテウス(15) シフィの双子の兄である。 「もう、マイペースだなぁ!」 「………そんな事より、何」 怒りマークを飛び散らす相手を見ていれば、シルフィはさっと本題へと移す。 その行動は彼からすれば、面倒だからなのだが…。 シフィは気を取り直すと、身振り手振りを駆使しながら話をしだした…──。  
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