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何も考えられないけれど、
筆を走らせます。
ただ一つの思いを綴る為に。
貴方へ。
この手紙が貴方に届いた時、私はこの世にいないでしょう。
それでも貴方を思うから。
お願い。
貴方に届く事がなくても。
私を、私の言葉を伝えて欲しいの。
好きも
愛してるも少し違うくて。
どんなに寂しくても貴方がいたから。
その言葉を伝えたいの。
―私が壊れる前に。
でも
願いたいのは、
もう一度。
貴方のその腕に抱かれたかった。
(手紙を書き終わったその少女は、
手紙を抱くようにして
眠るように死んだという)
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