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「助けて!」
泣きながら何度叫んだことだろう…
助けてくれる人なんかいないのに…
バタン💥
大きな音を立て母親と母親の彼氏は出掛けた。
冷たい…。
冷えた涙が頬を伝って行く。
ぐしゃぐしゃになった髪の毛を押さえ傷だらけの体を引きずりながら自分の部屋へ戻った。
アザだらけの体を見て…
「もう…嫌だ」
そう呟いた。
近くにあったカミソリを取り手首に押し付けた。
「いっ」
その声と同時にドクドクと脈を打ちながら血が溢れた。
何年続けてきたんだろ…?
毎回毎回この繰り返し。
母親と母親の彼氏に殴られて毎日が過ぎて行く。
3歳ぐらいから私は虐待を受けていた。
何か嫌なことがあると殴られる。
「お前が生きてるのが悪いんだ」
そう理由をつけて。
13歳になった今でも…。
母親は私を生んですぐに捨てた。
段ボールに入れて道端に。
近くの老夫婦がそれを見つけ警察に届けようか迷った結果その2人が育てることにした。施設に行くよりましだと。
私が二歳になって私を捨てた周辺を母親たちは探し引き取った。離婚が成立したからと。
離婚の原因を作ったのも母親だ。
私の実の父親の兄の子供に恋をして駆け落ちしたからだ。つまり私にとってはいとこだ。
私生まれた時から母親に振り回されていたんだ。
そんな人生を送っていた私はいつしか心から人を信じることが出来なくなっていた。
誰も助けてなんてくれない。
誰も信じてはいけないんだ…。
いつしかそう思うようになっていた。
生きてる意味も生まれた意味も分からなくなっていた。
ただここに居る。
ただ生きてる。
そんな毎日だった。
13年間ずっと…
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