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殺気! 素早く一歩前に飛んだ!
刹那、首の右側に衝撃が走る。俺はそのまま左手方向へと倒れこんだ。
「あいたたた……、ちょっと! どこ見てんのよ!」
イベント発生だ。
この、ぶつかる設定の女の子は人間ではない。
普段は手のひらサイズの妖精である。
緑色の長い髪が特徴で、今は黄色いベストに白いシャツ。
明るいベージュのゆったりしたズボンで、裾を編み上げブーツの中に入れている。
「痛ってぇ~」
「気を付けなさいよ! あぁ~……。見失ったじゃない! あなたのせいよ!」
「俺は避けただろ!? 明らかに今ラリアットしたよな!?」
「してないわよ!」
「右腕を押さえながら言うなぁー!」
「……どうしよう? アレが無いと私……」
話は勝手に進んで行く。こうしてこの世界の住人と関わり合いながら物語は進んで行くのだ。
「……探してよ」
「はっ?」
「探してって言ったのよ!」
「スプーンだろ!? この村の北の泉にあるから自分で行ってこい!」
「あんたが行きなさいよ!」
「絶対行かねぇ! お願いしますって言わなきゃ絶対に行かねぇ!」
俺は試してみた。
物語が変えれるかどうか。
NPCの出方は?
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