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「こっちよ! こっちこっち!」
「ん? ミント?」
いつ間にか花畑に着いていた。
手のひらサイズの緑色の光が浮かんでいる。
「あなたも小さくなってね」
ミントから光が放たれた。
その光は俺の全身を包み込む。
「すげぇ……」
自分が小さくなる。
辺りが大きい。
ただただ、感心をした。
「ここの奥に私の家があるわ。付いて来てちょうだいね」
ミントは当たり前のように飛んでいった。
俺は大きな花の茎を掻き分け、付いて歩いく。
ミントの家は木の幹に穴を開けて作られていた。
扉や窓、家具もあった。
「取り返してくれたのね。ありがとう」
俺は差し出された彼女の右手に偽物のスプーンを渡した。
「お礼をしなきゃね。先ずは御守りよ。コレを持っていれば、あなたは外に出ても大丈夫」
妖精の御守り。
これを持っていれば精霊たちが敵意を出さない。
つまり、先ほどのゲートを潜れるようになるのだ。
「後は……、そうね。あなた見た感じファイタータイプみたいだから、このアイテムをあげるわ」
ゲームではここで初期装備が貰える設定だ。
選択した職業にあった武器と防具。
だが、職業は無いはず。
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