選択~斬之介~

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 セバスチャンはそう言って初めて考える素振りを見せ――やがて、口が開く。 「詳しくは申し上げられませんが、グレイズ討伐にしろメリットしかございません」  そう言い切ると真っ直ぐ俺の目を見続けた。 「……ヤバイ世界だって事は良くわかった。まぁそうだよな。俺たちは命を賭けて財産を手にする。爺さんは……、主催者側っつーのか? あんたらはそこにメリットがあるんだな?」 「詳しく知りたければこの世界を御堪能下さいませ」 「了解……」 「では、参加なされるということでよろしゅうございますか?」 「……最後に一つだけ。萌菓は……、居る?」 「本来ならばお答え致しかねますが……?」 「彼女が居たら参加するよ」 「……未だこの世界を断られたプレイヤー様は存在致しておりません」 「はっ!? プレイヤーって1万人超えてんだろ?」 「11823名でございます」 「爺さん……、儲けてんな」 「はい」 「俺は行く! またな!」 「ありがとうございます。お気をつけくださいませ」  萌菓が居るのか!  早く会いに行かなきゃ!  メールや電話はしたことあるけど、遠距離だから会った事はないからな!
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