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「あなた様はお力がお強いようでございますな。スタミナはいまいちと言ったところでございましょう」 「あぁ」 「例えば。お力の弱い女性プレイヤー様が、仮に職業をファイターと選んだと致します。すると突然、大人を担げる程の力が出るかと言うとそれは違います。 足の遅いプレイヤー様が、シーフになられたら、足が早くなる――ということもございません。 つまりは職業などの設定は、リアルに不必要でございます」 「確かにそうだが……、女性プレイヤーは不利じゃねぇか?」 「鍛えて下さいませ」 「は?」 「この世界の宿屋は、お金を払う事により、瞬時にパラメーターが回復致します。また、眠くなられた場合は、全ての宿屋にある扉が、今、ここにいらっしゃる部屋に繋がっております」 「つまり腕立て伏せを限界までやって、力が入らなくなって、パラメーターのSTRが下がっても、宿屋に金を払えばマックスまで回復すると……」 「左様でございます。さすればSTRの上限も上がりましょう」 「なるほどな……」 「お分かり戴けましたでしょうか?」 「ん、女性が不利なのは良くわかった」 「はるか昔からそうではございませんか? 男性は狩りに戦に……」
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