代償と解放

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そのまま地面に叩きつけられ、 ゴロゴロと転がりながら道路を飛び出し反対側の車止めにぶつかり止まった。 辺りは、時が止まったように静まりかえる。 「ふぁぁぁーん」 トビラに抱きかかえられている男の子の鳴き声で辺りは動き始める。 大人達が慌ててトビラと男の子によってくる。 「救急車~!誰か救急車よんで」 「大丈夫!男の子はかすり傷だ!そっちの子は?」 ピクリとも動かないトビラ トビラの口もとに手をやり、 「…息はしてる!とにかく、安全な所に」 大人に運ばれるトビラその姿を一部始終ヘリコプターのカメラが納めていた。 遅れて警察官達も集まる。 「…あの高さから落ちて助かるなんて…」 カメラマンは呟いた。
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