代償と解放

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「妨害?」 「ん、そう妨害だ。巧妙なやり口で尻尾を見せないが、間違いなく鳳凰家だ」 自分の事で迷惑がかかっているみたいだ。 「でもこれからは夏目トビラだから大丈夫だ」 「どうして?」 「ん、窃盗をしたのは死亡していた秋空トビラで夏目トビラじゃない!」 断言する宗助に20代の男は呆れ顔で、 「そんな理屈普通は通らない、子供の言い訳だ」 うん、俺もそう思う。 呆れている二人を置き去りにして 「だから夏目トビラは何も悪い事していない、よって明後日から夏目トビラは少年院ではなく俺の家で暮らすんだ」 「オジサンの家に?」 「お父さんと呼べ……と、いきなり呼べと言っても無理だろうから…いいや、徐々に慣れていこうか」 ニカッと笑う宗助
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