├4.思い出
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├4.思い出
数年前の秋、私はここでプロポーズされた。 夫の言葉に涙ぐむ私を優しく抱きしめて、そっと指輪をつけてくれた。 冷たい…。 その時の夫の手は驚く程冷たかった。 「手…冷たいね」 私はとっさに夫の手を包むように握った。 実際は夫の手は大きくて私の両手から溢れていたけど。 「お前の手…あったかいな」 そう言って夫は笑った。
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