├2.深夜の電話

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最近、夫とまともに話してはいない。 まして娘は夫と会う事すらなかった。 「パパ今日もお仕事なの?」 娘は寂しそうに私に言った。 私だって寂しいのだ。 なのに夫は電話すらくれなかった。 「ねぇ、あなたにとって家族って何?」 私は電話を切ろうとする夫に聞いた。 「いきなり何?」 少し苛立ったように夫は答えた。 夫の態度に私は理不尽さを感じて仕方なかった。 「家庭と仕事、どっちが大事なの?」 思わずそんなナンセンスな質問をぶつけてしまった。 くだらないと言われても仕方ない。 だけど私も限界だった。
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