出逢い

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「なに~?なに~! 今、結婚がどうとかいってなかった?」 と軽いおつまみを持って店長が莉子達の席に座る 『エデン』はお客の席に混じって店員が話すのはいつものこと 気に入った店員がいてそれが目的で通うお客もいる 有紀がおどけて 「店長~耳年増!! あっ!意味違うかぁ~ 実はね、私結婚するんだ~」 店長はビックリしながら 「ま~相手はもちろん信一くんでしょ? 最近二人とも彼氏連れて来てくれないから わたし淋しい~」 店長は両手を胸の辺りまでもってきて絡ませている 「そういえばそうだね~ 今度、改めてあいさつしに連れて来るから~」 「わっ!うれしい~ 有紀ちゃんおめでとう~ あら飲むのないじゃない次は何がいいかしら?」 「私はビール」 「あっ私はストロベリーカルアで」 「オッケイ~! いちごちゃんは本当にストロベリーカルアが好きなのね!」 「あだ名も<いちご>ですから」 莉子ははにかんで見せた 有紀は思い出したかのように 「そういえば店長、この間の新人君は? いちごに紹介してよ!」 「あら!そうね! んじゃ今、カウンターやってるから誰かに代わってもらってこっちくるように言うわね~」 店員は体型に似合わず軽い足取りでカウンターに向かって行く 「まだ入って一週間くらいなんだって! 二十歳で可愛いの~!」 「へぇ~」 莉子は有紀の話しを聞きながら少し遠いカウンターに視線を移す 新人君は私と有紀のお酒を作ってるようで背中しか見えない
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