腐乱ダースの堕犬

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昔、シリコンOPAI(後のシリコンバレー)と呼ばれていた工業地帯に赤坂という青年と梨花という堕犬が一匹ぐらい居ました。   彼らは死にました。     ごめんなさい、嘘です。 彼らは小さなアパートで暮らしていました。入り口は丸くて中はそれほど大きくはありません。(実はカプセルホテルなんて口が裂けても言えません)なので二人はいつも合体しながら寝ていました。(性的な意味で)   ある日、突然大家さんがやってきました。彼女の名は沙都子。髪は黄色で小柄で元気な女性です。   沙都子「もうすぐここ爆発するから逃げた方がいいわよ」 赤坂「何その展開」   赤坂は走りました。必死に走りました。生きるためです。彼は走りました。地を越え、川を越え、大気圏を突破しました。
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