希望を求めて

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 何ヶ月かして一族に帰ったころとんでもない情報を耳にした。  王国の外れにあるマキュアは大河ダイカンスを渡らなければならない。それ故に向こうとの情報のやり取りは主に商人から情報を得ることになる。  その商人の情報によるとマキュアが1日で壊滅して次の日には復活していたと言うのだ。  その時期はあの時と重なっていて魔王が原因なのは間違いなかった。  さらにそれから数ヶ月。国を動かす出来事が起きた。  河の向こう側を領土とする国が建国した。ヴァール共和国。ヴァールと名乗る人物を中心とした共和国。信じられないスピードだった。国を作るのはそんなに簡単なことじゃない。それが一年も経たないうちに影も形もない所から国が出来上がる。  魔王との関係を疑ったが魔王が国を作る理由が思い付かなくてそこまでの思考で止まってしまったこともあるが長が一族に魔王のことは忘れようと提案してきたこともある。  王国にこれからのことを全面的に任せるってことになった。  王国になんらかを言われたことは間違いない。  それが何なのかわからず河の向こうに行くことは商人以外は禁止されている以上私にはどうしようもなかった。
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