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「残念だったなアオイ。いつまでも甘いこと言ってるからそうなるんだ。俺を助けることなんて考えてるからあんなフェイントに引っかかるんだよ」
サカエの剣先が顔の目の前に突きつけられる。
「サカエ……僕と一緒に」
「しつこいんだよ!!お前のそういう所が大っ嫌いなんだ。……そろそろ黙れよ」
サカエは剣を天に掲げる。
「死ねよ」
僕は死ぬのか?ソウカもサカエも守れないまま……死ぬのか?
「まだ誰も守れてない」
「おかしなことを言う。お前が守りたいのはお前だろ。ソウカを守りたいのも俺を守りたいのも守る気なんてない。そうやって問題を先送りしてるだけ。……それを思い知らせてやるよ」
サカエは剣を下ろして踵を返して歩き出す。
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