序章 初恋

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ああ、ここは何処なんだろう? 疑問に思いつつ、何か堅い、平な物の上に手を置き、滑らせる。 何かを感じたが、そのまま手を滑らせる。 カッ 何かが落ちる。 なんだろう? あれは… ……………………………… 序章 初恋 ……………………………… 「…片倉君、片倉君!」 誰かが俺の名前を呼んでる。 誰? 「………ん…」 俺は顔を上げた。 「片倉君、どうしたの?居眠り?」 「え?」 そこは1年B組の教室だった。 隣には俺の初恋=現在好きな人の富岡 美穂子さんがいた。 「もう、ほら、先生こっち見てるよ」 ああ、田中先生か…。 「別に、こっち見てたって何かするような先生じゃないじゃん」 「この前だって、廊下立たされてたじゃん」 キーンコーンカーンコーン ラッキー! 授業終了のチャイムじゃん!! 「起立、礼、着席」 クラス委員の麻沼が言った。 この挨拶もそろそろ飽きてきたよ。 例えば此方の富岡さん。 彼女が号令をかければ俺は一年間宿題を絶対やるよ! そう誓うね!
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