第4章 涙

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トボトボ歩きながら考えてた。 なんで人がいないんだろうって。 そして、元の場所に戻ってきた。 誰も、いない。 裕二も、華菜も、美穂子も…… 一人、ヤダ。 急に泣きたくなった。 「裕二!華菜!美穂子!!」 俺は、皆の名前を呼んだ。 この世界にいない人の名前を…… ひたすら、繰り返した。 何度目か、呼んだときに世界が光った。 世界が光ったのは、俺の涙がその世界の地面に落ちた時だった。 パァッ って。 光がおさまると、裕二も華菜も、美穂子もいた。 俺は、 「俺は、…俺はっ……!」 夢から覚めた気がした。
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