第1章 回想

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俺が富岡さんとの運命的な出会いを果たしたのは小3の春…。 その時はこんな、初恋物語に展開してゆくことになるなんて思いもしなかった。 一目惚れではなかった。 たまたま同じクラスで、これまた、たまたま同じクラブに入っただけの話。 最初はちまちま適当に話してるだけだったけど、段々沢山話すようになった。 その後はくされえんなのか、その年から中学、高校と同じクラスになった。 小6の夏、恋に発展する出来事が遂に起きた。 ホントたまたまだけど、富岡さんがテニスの大会に出るって言うから市内の競技場まで行った。 テニスの観戦なんて、初めましてだった。 富岡さんの、その動きと輝く汗にみいられ、俺は何かを感じた。 それは、これからも感じた。 それから、同じ時を経て綺麗になっていく富岡さんを、近くで見ていた。 その綺麗さにときめく男子も、俺だけじゃなくなってきた。 俺が知ってるだけで、ざっと15人以上。 いわゆるライバルが、(約)15人。 俺にしちゃ、大変な競争だ。
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