1997年正月

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楽しい時刻(とき)は、どんどん過ぎ、明日は病棟に戻る日となった。その夜、このまま夜が明けなければいいのにと、何度も何度も思った。 翌日の夕方、家内を車で病棟に送り届けた。その帰り道、娘は黙っていた。 今思えば、年相応に「わがまま」を言ってくれればよかったのに。「もっとお母さんと一緒にいたい。」と泣いてくれたらよかったのに。小学1年生という「ちっちゃいカラダ」で、どれだけ辛抱していたのか。いや、させていたのかと思うと心が痛む。
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