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降りしきる雨の中電話が鳴った。
電話の向こうの声は泣いていた。
忘れていたはずの懐かしい声だった。
君はまた、あの頃の二人に戻りたいの?
冬が終わり雪がとけて春の暖かい風が僕を迷わす。
何時もと変わらぬ街並みが、足りないものを教える。
『逢いたい』の一言が僕を急がせる。
僕はまた、君の手を握りたいのでしょうか?
僕はまた、君を抱きしめたいのでしょうか?。
春の暖かい風が揺らす木々の様に僕の心も揺らいでいます。
何時もの場所と決めていた駅の前で僕を待つ君の傘が開いています。
春はまたこの花を咲かせたいのでしょうか?
時に荒ぶる春の吐息、二人の時は春に重なる。
冬が終わり雪がとけて、僕の心に春が舞い込む‥‥‥‥。
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