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「えぇ、駄目よ」
しかし、そんなレナに対し母親は、内心溜息を吐くと即答した。
「どうして?」
「どうしてもよ、あ……」
先が見えない会話に、何か思い出したのか、間の抜けた声をだした。
そんな母親の様子を見てレナは、小首を傾げつつも、チャンスだと思っていた。
「お母さん、どうかしたの?」
「え……あぁ、別に大した事じゃあ無いのよ」
そう言うものの、表情は大した事ではなく、焦りの色を浮かべていた。
「私が行って来ようか?」
母親の、只事ではない様子に、レナはそう言葉を発した。
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