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喧騒がザワメく光りの中で水樹たちは眼を醒ました。
「いてて~
……こ、ここは何処だ?」
水樹は上半身を起こし、周りを見渡した。
そこは石造りの神殿と一面の芝生があった。
まだ頭が起きない水樹はとりあえず、側で倒れている焔珠と橙雅を起こした。
「おい!
焔珠、橙雅
起きろ!」
「う~ん
あ、いたたぁ~
ん~、……ここ何処?」
目を覚ました焔珠は肩や腕をサスりながら起きた。
橙雅は足を捻っているのか足首を庇いながら起きあがった。
「オレたちどうなったんだ?」
「確か十六夜が光りに飲み込まれたのを追って来たような……?
あ!十六夜は?」
水樹は周りを見渡しながら二人に聞くと橙雅は、
「ここにはいないみたいだけど……」
三人がそう話し込んでいたら突然鎧と武器を持った集団が現れ、三人に武器を突きつけながら威圧するように、
「貴様等!いったい何者だ?
面妖な格好をした怪しい奴らめ」
「ここを神聖な斎応殿(さいおうでん)と知っての狼藉か!」
「そんな怒鳴られながら言われてもわかんねぇよ!
だいたいな、人を見た目で……」
「いい加減にしなさい!」
水樹の言葉を遮るほどの女性の怒声が辺りに響いた。
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