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街に出た十六夜はプロキオンに色々教えてもらい、見て回っていた。
そんな二人の後ろをベテルギウスとアルデバランが歩き、二人には聞こえないように、
「なぁ、お前はシリウスの事をどう思っている?」
「なんだよ、急に
俺はいい子だと思うぞ?」
「あいつはまだオレたちに隠してることがある気がしてな」
「気にしすぎじゃあないか?」
「オレはさっき‘余所者は入ってきてない’ってあいつに言ったな?」
「そういえば言ってたな
それがどうかした?」
「だったら、シリウスは何処から来たんだ?」
「あ!そっか
あいつもここの住人から見れば余所者だからね」
「それに、オレは何処かであいつを見たことあるような感じがするんだがな」
「まぁ、何か隠してるんだったらいつか話してくれるはずだよ」
「ああ
そうかもしれんが……」
「お~い!二人とも早く来いよ~!」
ベテルギウスの言葉を遮るようにプロキオンの声が聞こえた。
「お呼びみたいだよ?
ほら、無用な心配してないで行こう?」
アルデバランはそう言って二人の方に走っていった。
「本当に何事もなければいいんだがな」
ベテルギウスは十六夜を見つめながらそう呟いた。
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