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時刻は巳の刻から午の刻(18時~19時)に変わる時間だったせいか夜の帳が落ち、辺りは街灯が灯るだけで少し薄暗かった。
十六夜が下宿している場所とこの公園の間には木々や竹が覆い茂った林があり、また古い神社の様なものも建っていた。
道は神社の周りを迂回するようにしてあったが、時間帯が遅いだけに四人は近道をするために神社を横切るようにして入っていった。
ガサッガサッ。
四人は神社と林を通り道に出ようとしていると、
「ねぇ、今何か気配を感じなかった?」
十六夜は何かを感じた様に三人に聞いた。
「野良猫とかじゃあないのか?」
十六夜は、不思議とその気配に懐かしさの様なものを感じていた。
すると突然、林の奥に光る何かが見えた。
四人は光る何かが見える方に行くと、そこには僅かに光る石段の様なものがあった。
「これは、いったい?」
橙雅は少し驚いた顔で言った。
四人はそのまま石段に近づいて行った。
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