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「ヤな感じ…ツンケンしやがって」
倉林が去った後ボソリとつぶやいた友達に一発げんこつを食らわせる。
「いっってえ!なにすんだよ篤史!」
「陰口たたいてんじゃねー。あいつ意外にいい奴よ?」
俺は知っている。倉林が優しい奴だってことを。
けれどそれを人に向けるのが苦手で冷たい奴だと思われてしまう。
「いい奴って……あれで?」
確かに口数が足りないし、表情も乏しい。しかも綺麗に顔が整っているから美形だからってお高くとまりやがって!なんてやっかみ半分の反感を買う。
けれど俺は知っているのだ。優しいコトを……
「倉林はシャイなだけなんだって。俺の友達ならあいつの悪口禁止な。言ったら遠慮なくぶちのめす!」
ニッコリ笑顔で言うと仲間は皆笑いながらそのことを了承してくれた。
「さてと、俺も日直の仕事してくるよ」
倉林の後を追って職員室へと足を向けた。
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